サマリー
- 新興系コンサルとは、近年設立され急成長を遂げているコンサルティングファームを指す
- 新興系コンサルは裁量権の大きさと意思決定のスピード感が大きな魅力
- 年収面でも大手コンサルと同水準、あるいはそれ以上を提示するファームが増えている
- 大手コンサルには豊富なナレッジやブランド力、安定した育成体制というメリットがある
- 自身のキャリアの軸や志向性によって、新興系・大手どちらが適しているかは変わる
「新興系コンサル」という言葉を耳にする機会が増えました。大手コンサルティングファーム出身者が独立して立ち上げたファームや、IT・DX領域に特化したファームなど、近年は急成長を遂げる新興系コンサルが数多く登場しています。従来は「大手の方が安定していて条件も良い」というイメージが根強くありましたが、実際には新興系コンサルならではのメリットも数多く存在します。本記事では、新興系コンサルの特徴やメリットを大手コンサルとの比較を交えながら解説し、自分に合ったキャリア選択のヒントをお伝えします。
新興系コンサルとは?大手コンサルとの違い
新興系コンサルとは、明確な定義があるわけではありませんが、一般的には設立から10年以内など比較的歴史の浅いコンサルティングファームで、急成長を遂げている企業を指すことが多い言葉です。大手戦略ファームや総合ファーム出身者が独立して立ち上げたケースや、IT・DX領域に特化したファームなど、その成り立ちや専門領域はさまざまです。
大手コンサルとの大きな違いのひとつが組織体制です。大手コンサルの多くは業界や機能ごとに部門やチームが細分化されている一方、新興系コンサルでは「ワンプール制」と呼ばれる、プロジェクトごとにアサインが決まる柔軟な体制を採用しているファームが目立ちます。組織の縦割りが少ない分、幅広い業界・テーマのプロジェクトに携わりやすいことも新興系コンサルの特徴といえるでしょう。
新興系コンサルの3つのメリット
① 裁量権の大きさと意思決定のスピード感
新興系コンサルは組織規模がまだ大きくないファームが多いため、若手であっても裁量権を持ってプロジェクトに関わりやすい環境があります。意思決定のプロセスもシンプルで、新しい施策やクライアントへの提案がスピーディに実行されやすい点は、大手にはない魅力のひとつです。
② 年収水準の向上
かつては「新興系ファームは大手に比べて年収が劣る」といわれることもありましたが、近年急成長を遂げているファームの中には、大手コンサルと同水準、あるいはそれ以上の年収を提示するケースも増えています。成果主義の色が強く、実力次第で早期の年収アップを狙いやすいことも特徴です。
③ ワンプール制による幅広い経験
前述のワンプール制のもとでは、業界やテーマを固定せずにさまざまなプロジェクトへアサインされる機会が多くなります。特定領域の専門性を深めるというより、幅広い経験を通じて自分の強みや志向性を見つけていきたい方にとっては、大きなメリットとなるでしょう。
大手コンサルにしかないメリットも押さえておこう
新興系コンサルのメリットを見てきましたが、大手コンサルには大手ならではの良さがあることも忘れてはいけません。豊富な顧客基盤や海外事例、大規模プロジェクトの経験、体系立てられた研修・育成制度、そして福利厚生の充実度は、大手コンサルの大きな強みです。
特にコンサルタントとしての土台をしっかり作りたい方や、将来的にPEファンドや事業会社の経営企画など、幅広いキャリアの選択肢を持っておきたい方にとっては、大手コンサルでの経験がその後のキャリア形成にプラスに働くことも少なくありません。
新興系コンサルと大手コンサル、比較の視点
新興系コンサルと大手コンサルのどちらが良いかは、一概には決められません。プロジェクトの規模感を重視するのか、裁量権や成長スピードを重視するのか、あるいは安定した基盤の上でキャリアを築きたいのかによって、最適な選択は変わってきます。
規模の面では、大手コンサルは数百〜数千名規模の組織であるのに対し、新興系コンサルは数十〜数百名規模のファームが中心です。組織規模が小さい分、経営層との距離が近く、会社の方向性そのものに関わる機会を得やすいことも新興系コンサルならではの特徴といえるでしょう。
また、案件の性質にも違いが見られます。大手コンサルは大企業やグローバル企業の大規模プロジェクトを数多く手掛ける一方、新興系コンサルは中堅企業やスタートアップ、あるいは特定領域に特化した案件を得意とするファームが多い傾向にあります。クライアントとより近い距離で伴走し、成果を実感しやすいのも新興系コンサルの魅力のひとつです。

新興系コンサルへの転職に向いている人の特徴
- 早いうちから裁量権を持って仕事を任されたい方
- 特定の業界・テーマにとらわれず、幅広い経験を積みたい方
- 成果主義の環境で、実力に応じた年収アップを目指したい方
- スピード感のある意思決定や組織づくりに関わってみたい方
新興系コンサルへの転職を成功させるポイント
新興系コンサルは大手に比べて情報量が少なく、企業ごとの特徴や強みが見えにくいという側面があります。そのため、転職を検討する際は各ファームの事業内容や設立の経緯、代表・メンバーのバックグラウンドまで丁寧に確認することが大切です。
また、成長段階にあるファームだからこそ、入社後にどのような役割を任されるのか、評価制度や年収レンジがどう設計されているのかを事前にすり合わせておくことも欠かせません。コンサル業界に精通した転職エージェントを活用し、各ファームの内情や口コミなど、公開情報だけでは分からない情報を集めておくことをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
Q.新興系コンサルは未経験からでも転職できますか?
A. ファームによって採用方針は異なりますが、成長段階にある新興系コンサルの中には、ポテンシャルを重視して未経験者を積極的に採用しているケースもあります。これまでの経験でどのような強みを発揮できるかを整理しておくことが重要です。
Q.新興系コンサルは大手に比べて不安定なのでしょうか?
A.一概にそうとは言い切れません。近年急成長を遂げているファームの中には、業績・採用ともに拡大を続けている企業も多くあります。とはいえ、設立からの年数が浅い分、事業の安定性や将来性は個別にしっかり見極める必要があります。
まとめ
- 新興系コンサルは、裁量権の大きさとスピード感が魅力の急成長ファーム
- 年収面でも大手コンサルに匹敵、あるいはそれ以上のファームが増えている
- ワンプール制により、幅広い業界・テーマの経験を積みやすい
- 一方で大手コンサルには、ブランド力や育成体制、安定した基盤という強みがある
- 自分のキャリアの軸を明確にした上で、新興系・大手どちらが合うかを見極めることが大切
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監修者
bloom株式会社 代表取締役 林 栄吾
慶應義塾大学を卒業後、株式会社ベイカレント・コンサルティングに入社。事業戦略の策定・実行支援を中心としたコンサルティング業務に従事。
同社ではアカウントセールスマネージャーとして新規顧客開拓、メンバー育成を担う傍ら、採用責任者・人事責任者を歴任し、戦略コンサルティングと人事・採用の両面で豊富な実績を持つ。
独立後はbloom株式会社を設立。代表取締役として、コンサルティングと人事で培った知見を基に、不動産業および人材紹介業を統括している。