【理系・エンジニア特化】技術職からの転身|生産技術・設計開発エンジニアが『製造業コンサル』で年収を倍にする方法

サマリー

日本の製造業において生産技術職や設計開発職に従事するエンジニアを対象に、その専門性を活かしつつ「製造業コンサルタント」へと転身し、年収を倍増させるための戦略的道筋を包括的に解説したものです。

2024年から2025年にかけての労働市場データに基づき、なぜ今、エンジニアのキャリアピボット先としてコンサルティング業界が最適解なのか、その構造的な理由を詳細に分析しました。特に、日本の製造業が抱える「現場の知見(ドメイン知識)」と「デジタル変革(DX)」の乖離という課題に対し、エンジニア出身のコンサルタントがいかに希少価値を発揮できるかを論じます。

本稿では、エンジニアの年収構造の限界、コンサルティング業界の収益モデル、主要ファーム(アクセンチュア、PwC、ベイカレント等)の詳細な分析、そして選考を突破するための職務経歴書の書き方からケース面接対策まで、実践的なノウハウを網羅しています。読了後には、技術者としての誇りを持ちながら、ビジネスパーソンとしての市場価値を最大化するための具体的なアクションプランが明確になることをお約束します。

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製造業エンジニアが直面する「年収の壁」と市場環境

1 技術職の年収構造とその限界

日本の製造業は、長年にわたり高品質なモノづくりで世界をリードしてきましたが、そこで働くエンジニアの給与体系には、依然として年功序列の慣習が色濃く残っています。高度な専門スキルや資格を有していても、社内の賃金テーブルという構造的な天井が存在し、個人の成果がダイレクトに報酬に反映されにくいのが実情です。

最新の市場調査データを分析すると、生産技術職および設計開発職の平均年収は、年代ごとに一定の上昇は見られるものの、その伸び率は緩やかです。

表1:製造業エンジニアの年代別平均年収推移(2024年版)

機械設計エンジニア全体の平均年収は約612万円とされていますが、これは全職種の平均(約458万円)と比較すれば高い水準です。しかし、外資系IT企業や金融業界、そしてコンサルティング業界と比較すると、その差は歴然としています。特に30代半ばから40代にかけて、家庭を持ち教育費などの支出が増える時期に、年収の伸び悩み(いわゆる「年収の壁」)に直面するエンジニアが後を絶ちません。

2 なぜメーカーでは給与が上がりにくいのか:構造的要因

エンジニアの能力不足ではなく、ビジネスモデルの構造に原因があります。

  1. コストセンターとしての位置づけ:
    メーカーにおいて、生産技術や開発部門は「利益を生む源泉」であると同時に、会計上は「製造原価(COGS)」や「販管費(R&D費)」として計上されます。製品の営業利益率が平均5%〜10%程度である製造業において、人件費の大幅な増額は製品競争力(価格競争力)の低下に直結するため、経営層は人件費の抑制に慎重にならざるを得ません。
  2. 年功序列と組合の制約:
    大手メーカーの多くは労働組合を持っており、職能給制度を採用しています。これにより、突出した成果を出した個人だけ給与を倍にするようなドラスティックな査定が難しく、「みんなで少しずつ上がる」構造が維持されています。
  3. 下請け構造と利益率:
    完成車メーカー(OEM)を頂点とするピラミッド構造の下層に行くほど、利益率は圧迫されます。中小規模のメーカーでは、30代で年収450万円~600万円程度で頭打ちになるケースも多く見受けられます。

3 エンジニアを取り巻く「3つの閉塞感」

転職市場においてコンサルタントを目指すエンジニアの動機を分析すると、単なる金銭面以外の「閉塞感」が浮き彫りになります。

  • 技術と評価の不一致:
    「新しい工法を導入して数億円のコストダウンを実現したのに、評価はB+でボーナスが数万円増えただけだった」という声が聞かれます。技術的な貢献が正当に金銭的価値として評価されないことへの不満です。
  • 意思決定の遅さと社内政治:
    技術的な正しさよりも、社内の力関係や根回しが優先される文化。DXを進めようとしても、現場の抵抗や経営層の理解不足によりプロジェクトが頓挫するケースへの無力感です。
  • キャリアパスの硬直化:
    スペシャリストとして現場で技術を極め続けたいのに、年収を上げるためには管理職(マネージャー)になり、印鑑を押すだけの仕事に就かざるを得ないジレンマです。

これらの課題を一挙に解決し、エンジニアとしての経験を「高額な商品」として売り出せる市場こそが、コンサルティング業界なのです。


製造業コンサルタントの正体と業務解剖

1 「コンサルタント」の役割定義

「コンサルタント」という言葉には、虚業のような響きや、現場を知らずに理想論を語るだけというネガティブなイメージを持つエンジニアも少なくありません。しかし、現在の製造業コンサルティング(特にOperationsやIndustry Xと呼ばれる領域)の実態は、極めて実践的で、現場に深く入り込むスタイルが主流です。

製造業コンサルタントの役割は、クライアント企業の「経営課題」と「現場オペレーション」の分断を解消し、利益が出る体質へと変革(トランスフォーメーション)させることです。

具体的なプロジェクトテーマ

エンジニアの知見が活きるプロジェクトには以下のようなものがあります。

  1. スマートファクトリー化 / 製造DX(Digital Transformation):
  • 概要: 工場内の設備からPLCデータを収集し、可視化・分析基盤(MES/IoTプラットフォーム)を構築する。
  • エンジニアの強み: センサーの種類、通信プロトコル、タクトタイム、チョコ停といった現場用語とリアリティを理解しているため、ITベンダーと現場の通訳になれる。
  1. SCM(サプライチェーン・マネジメント)改革:
  • 概要: 調達から生産、物流、販売までの在庫と情報の流れを最適化し、キャッシュフローを改善する。
  • エンジニアの強み: リードタイムの構造、工程間の仕掛品(WIP)、BOM(部品表)の複雑さを理解しているため、実現可能な計画を策定できる。
  1. PLM(製品ライフサイクル管理)導入 / 設計改革:
  • 概要: 3D CADデータの活用によるフロントローディング設計、BOMの統合管理、開発リードタイムの短縮。
  • エンジニアの強み: 設計変更(設変)の苦労や、試作工程のコスト感を肌感覚で知っている。
  1. R&D戦略 / 新規事業開発:
  • 概要: 自社の技術シーズ(種)を活かした新市場への参入戦略立案。
  • エンジニアの強み: 技術の実現可能性(Feasibility)や競合技術との優位性を正しく評価できる。

2 コンサルティング業界カオスマップ2024の読み解き

エンジニアが転職先として検討すべきファームは、大きく3つのカテゴリに分類されます。2024年の業界動向として、「総合×デジタル」領域の急拡大が特筆すべきトレンドです。

表2:エンジニア向けコンサルティングファームの分類と特徴

特に「Industry X(アクセンチュア)」や「Operations(PwC)」といった部門は、製造業出身者をターゲットに採用活動を行っており、入社後の研修制度も充実しています。

2.3 職位(ランク)制度と昇進の仕組み

コンサルティングファームは完全な階級社会であり、職位によって役割と年収レンジが明確に決まっています。メーカーのような曖昧な評価制度とは一線を画します。

表3:一般的なコンサルティングファームの職位と年収目安

大手メーカーで5年〜10年の経験を持つエンジニアの場合、一般的には「コンサルタント」または「シニアコンサルタント」のランクで採用されるケースが多く、この時点で年収800万円前後が提示されます。30代前半でマネージャーに昇格すれば、年収1,000万円の大台を確実に超えてきます。


なぜ年収が倍になるのか? その経済的カラクリ

エンジニアの中には、「自分と同じような仕事をしているのに、なぜコンサルタントだけ給料が高いのか?怪しいのではないか?」と疑問を持つ方もいます。しかし、これには明確な経済的合理性があります。

1 「人月単価」というレバレッジ

コンサルティングビジネスの基本は、「時間」と「知見」の切り売りです。

大手コンサルティングファームがクライアントに請求するコンサルタント1名あたりの月額費用(人月単価)は、以下のような相場観です。

  • ジュニアコンサルタント: 200万~300万円 / 月
  • マネージャークラス: 400万~600万円 / 月
  • パートナー(スポット参画): 数十万円 / 時間

仮に月単価300万円のコンサルタントが年間稼働した場合、売上は3,600万円になります。

コンサルティング会社の労働分配率(売上に対する人件費の割合)は一般的に40%〜60%程度と言われています。3,600万円の売上に対して、本人に1,000万円~1,200万円を還元しても、会社には十分な利益(販管費を引いた後でも)が残る計算になります。

一方、メーカーのエンジニアが月額300万円分の付加価値を生み出しているとしても、それは製品価格の中に薄く広く転嫁されており、「個人の売上」として可視化されません。この「単価の明確化」と「高単価なチャージ」が、高年収の源泉です。

2 「安く受注し、高く還元する」高稼働モデルの台頭

近年、特に成長著しい株式会社ベイカレント・コンサルティングなどは、従来の戦略ファームとは異なるモデルで高収益を上げています。

  • 戦略: 戦略策定だけでなく、PMO(プロジェクト管理支援)やシステム開発の伴走といった実務的な案件を、競合他社よりもリーズナブルな単価で大量に受注する。
  • 稼働率: 社員の待機時間(アベイラブル)を極限まで減らし、常にプロジェクトにアサインさせることで、会社全体の収益性を高める。
  • 還元: 利益を内部留保するのではなく、社員の給与として積極的に還元することで、優秀な人材を引きつける。

このサイクルにより、平均年収1,100万円超という驚異的な数字を実現しています。エンジニア出身者は、システム理解や現場管理能力が高いため、この手の「実務支援型プロジェクト」において非常に重宝され、稼働率が高くなる傾向にあります。

3 成果主義によるスピード昇進

年功序列がないため、年齢は関係ありません。20代後半でマネージャーになる人もいれば、40代でもシニアコンサルタントのままの人もいます。

しかし、エンジニアとして培った「論理的思考力」や「プロジェクト完遂力」は、コンサルティングワークと非常に親和性が高いです。特に製造業のクライアントにとって、現場の言葉がわかるコンサルタントは貴重であり、顧客からの指名が入りやすくなります。

顧客からの信頼(リピート)が得られれば、それがそのまま評価につながり、賞与や昇進に直結します。入社3年で年収が1.5倍〜2倍になる事例は、決して珍しいことではありません。


技術職からコンサルへの転身に必要なスキルセットとギャップ

「技術力」だけではコンサルタントにはなれません。エンジニアがコンサルタントとして成功するために必要な「転用できるスキル」と「新たに獲得すべきマインド」を整理します。

1 エンジニアが既に持っている「強力な武器」

まず自信を持つべきは、皆様が当たり前に持っている以下のスキルです。これらは、純粋なコンサルタント(新卒入社組や文系出身者)が喉から手が出るほど欲しているものです。

  1. ドメイン知識(現場のリアリティ):
  • コンサルタントが「在庫を半減させましょう」と提案しても、エンジニアは「段取り替えの時間ロス」「金型メンテナンスの頻度」「季節変動による需要の波」といった阻害要因を瞬時に想起できます。この**「絵に描いた餅にしない実行力」**こそが、最大の武器です。
  1. QC7つ道具・統計的品質管理:
  • パレート図、散布図、特性要因図(フィッシュボーン)などは、コンサルタントが使うフレームワークそのものです。データを集め、層別し、真因(Root Cause)を特定するプロセスは、コンサルティングの「現状分析→課題特定」のプロセスと完全に一致します。
  1. プロジェクトマネジメント(PM)経験:
  • 新製品の立ち上げ日程管理、他部門(営業、購買、品証)との調整、トラブルシューティング。これらはそのまま、システム導入プロジェクトなどのPMO業務に転用可能です。

2 アンラーニング(学習棄却)すべき「技術者マインド」

一方で、エンジニア特有の思考癖が邪魔をする場面もあります。意識的に切り替える必要があります。

表4:エンジニアマインド vs コンサルタントマインド

特に重要なのは「仮説思考」です。全てのデータを集めてから分析しようとすると、コンサルティングのスピード感にはついていけません。「おそらくここがボトルネックだろう」というアタリをつけてから調査を行う姿勢への転換が求められます。

3 DX時代に求められる「ITSSレベル」の意識

経済産業省が定めるITスキル標準(ITSS)において、コンサルタントはレベル4以上の高度IT人材と位置づけられます。

製造業コンサルタントを目指す場合、プログラミングができる必要は必ずしもありませんが、「ITで何ができるか」「どの技術を使えば課題解決できるか」という目利き力は必須です。

また、AIやIoTといったバズワードに踊らされず、「現場のオペレーションにどう落とし込むか」を設計する力が求められます。ここで活きるのが、エンジニアとしての「システム思考(全体最適の視点)」です。


主要コンサルティングファームの徹底攻略

ここでは、エンジニアの採用に積極的な主要ファームについて、それぞれの特徴、年収イメージ、攻略のポイントを深掘りします。

1 アクセンチュア (Accenture) – Industry X

世界最大級の総合コンサルティングファーム。その中でも「Industry X」本部は、製造業のデジタル化に特化した精鋭部隊です。

  • 事業内容:
  • 製造現場のDX(スマートファクトリー)、PLM導入、組み込みソフトウェア開発のプロセス改革、デジタルツインの構築など。戦略立案だけでなく、実際のシステム開発やアウトソーシングまで手掛けるのが強みです。
  • 年収イメージ:
  • アナリスト: 430万~600万円
  • コンサルタント: 600万~900万円
  • マネージャー: 1,000万~1,200万円以上
  • ソリューション・エンジニア職としての採用もあり、その場合は年額基本給480万円+賞与等が目安。
  • 攻略のポイント:
  • 「変化への対応力」が最重視されます。技術へのこだわりよりも、技術を使ってビジネスをどう変えるかに興味があることをアピールしてください。英語力があると加点要素になります。

2 PwCコンサルティング – Operations

Big4(世界4大会計事務所系)の一角。経営課題解決に直結するオペレーション改革に強みを持ちます。

  • 事業内容:
  • SCM戦略、調達コスト削減、製造拠点再編、R&D改革など。会計事務所系らしく、財務数値へのインパクト(PL/BS改善)を強く意識したコンサルティングが特徴です。IMA(Industrial Manufacturing & Automotive)セクターでの採用が活発です。
  • 年収イメージ:
  • アソシエイト: 580万円~
  • シニアアソシエイト: 800万~1,000万円
  • マネージャー: 1,100万円~
  • 転職時の年収アップ率は約95%というデータもあります。
  • 攻略のポイント:
  • 職務経歴書において、自身の業務改善がいかにコスト削減や売上貢献に繋がったかを、具体的な金額で記載することが必須です。「経営視点を持ったエンジニア」であることを強調しましょう。

3 ベイカレント・コンサルティング (BayCurrent)

日系最大手の総合コンサルティングファーム。「ワンプール制」を採用しており、入社後に配属領域が固定されないのが特徴です。

  • 事業内容:
  • 戦略からITまで幅広いが、特にIT活用による業務改革支援が多い。製造業向けには、全社的なDX推進やPMO支援などの案件が豊富です。
  • 年収イメージ:
  • 平均年収1,000万円オーバー。
  • 業績連動賞与の比率が高く、パフォーマンスを出せば青天井に伸びる可能性があります。
  • 攻略のポイント:
  • 論理的思考力(地頭力)とコミュニケーション能力が厳しく見られます。また、コンサルタントとしての「素直さ(Teachability)」も重要視されます。未経験者への研修制度が充実しているため、ポテンシャル採用の枠も広いです。

4 アビームコンサルティング (ABeam)

日本発のアジアグローバルファーム。SAP導入においては圧倒的なシェアと実績を誇ります。

  • 事業内容:
  • ERP(基幹システム)導入を軸とした業務改革(BPR)。製造業のサプライチェーン改革において深い知見を持っています。
  • 年収イメージ:
  • 外資系に比べるとマイルドな昇給カーブですが、福利厚生が手厚く、ワークライフバランスを保ちやすい環境です。
  • 攻略のポイント:
  • 「チームワーク」や「顧客への伴走」を重視する社風(Real Partner)です。協調性があり、長期的な信頼関係を築ける人物像が好まれます。

5 ブティック系・中堅ファーム(船井総研、リブ・コンサルティングなど)

  • 船井総研: 中堅・中小企業の経営者を支援。現場に入り込み、業績アップに直結するマーケティングや生産性向上を支援します。年収は成果主義的側面が強く、600万〜1,000万円超まで幅広い。
  • リブ・コンサルティング: ベンチャーや中堅企業向けに「成果創出」にこだわったコンサルティングを展開。製造業向けには、営業改革や組織開発なども行います。

転職活動の実践ロードマップ

年収倍増を実現するための具体的なアクションプランをステップごとに解説します。

ステップ1:市場価値の棚卸しと職務経歴書の「翻訳」

エンジニアの職務経歴書は、しばしば「技術経歴書」になりがちです。これを「ビジネス経歴書」に書き換える必要があります。

  • 悪い例: 「○年○月〜○年○月:A製品の生産ラインにおけるPLCラダープログラムの修正を担当。使用言語:ラダー」
  • 良い例(コンサル向け):
  • プロジェクト: A製品生産ラインのチョコ停削減プロジェクト(リーダーとしてメンバー5名を統率)
  • 課題: 頻発するチョコ停により稼働率が85%に低下し、機会損失が発生していた。
  • 施策: 停止ログのパレート分析により主要因を特定し、PLCプログラムの制御ロジックを修正。併せて保全担当者への教育を実施し、再発防止の仕組みを構築。
  • 成果: チョコ停回数を月間50件→5件に削減(90%減)。稼働率を95%に回復させ、年間生産額換算で約3,000万円の利益創出に貢献。

このように、「課題(Issue)」「施策(Solution)」「定量的成果(Impact)」の3点セットで記述します。特に金額換算は必須です。

ステップ2:戦略的なエージェント活用法

コンサルティング業界の求人は、その多くが「非公開求人」です。また、各ファームの選考基準や面接の傾向は常に変化しているため、情報戦を制する必要があります。

以下の3タイプのエージェントを使い分ける戦略が有効です。

  1. 製造業特化型(メイテックネクスト、タイズなど):
  • メリット: 技術的なバックグラウンドを深く理解してくれる。「技術を活かせるコンサル求人」をピンポイントで提案してくれる可能性がある。
  • 注意点: メーカーからメーカーへの転職に強みがあるため、コンサルへの転身実績がどれくらいあるかを確認する必要がある。
  1. コンサル特化型(ムービン、アクシス、アンテロープなど):
  • メリット: コンサル業界の過去問データや、ケース面接対策のノウハウが豊富。各ファームのパートナーの人柄まで把握していることも。
  • 必須: 未経験からのコンサル転職を目指すなら、これらエージェントによる面接対策はほぼ必須と考えた方が良い。
  1. 総合型ハイクラス(JACリクルートメント、リクルートダイレクトスカウトなど):
  • メリット: 求人数が圧倒的。ベイカレントやアクセンチュアなどの大量採用案件に強い。

推奨アクション: まずは「製造業特化型」で自分の技術の棚卸しを行い、次に「コンサル特化型」に登録して面接対策を受ける、という二段構えが最強です。

ステップ3:鬼門「ケース面接」の対策

コンサルティングファームの選考では、通常の面接に加え「ケース面接(フェルミ推定・ビジネスケース)」が課されることがあります。

  • 例題: 「ある自動車部品工場の利益を、1年で2倍にする施策を提案してください」

これに対し、「最新の工作機械を入れます」といきなりアイデアを出すのはNGです(エンジニアが陥りがちな罠)。コンサルタントとして評価されるのは、以下の思考プロセスです。

  1. 構造化: 「利益 = 売上 - コスト」に分解する。
  2. ドリルダウン:
  • 売上 = 単価 × 数量
  • コスト = 固定費 + 変動費
  1. ボトルネック特定: 「市場環境から見て数量増は難しい。工場の稼働率を見ると変動費(材料ロス)に無駄があるのではないか?」と仮説を立てる。
  2. 施策立案: 「歩留まりを改善する施策」と「調達コストを下げる施策」を比較検討する。

このように、ロジカルに問題を分解し、構造的にアプローチする姿を見せることが合格への鍵です。

ステップ4:内定と条件交渉

複数のファームから内定が出た場合、オファー面談で年収交渉が行われます。

ここでもエージェントの腕の見せ所ですが、自分自身でも「他社は○○万円を提示している」「自分の技術は御社のこのプロジェクトで即戦力になる」という根拠を持って交渉しましょう。

コンサルティング業界では、基本給以外に「サインオンボーナス(入社支度金)」が出るケースもあります。数百万円単位で変わることもあるため、遠慮せずに確認すべきです。


転身後のリスクと生存戦略(サバイバルガイド)

「年収倍増」という光の部分だけでなく、影の部分(リスク)についても正しく理解し、備えておくことが重要です。

1 「激務」の真実と働き方改革

かつてコンサルティング業界は「不夜城」と呼ばれていましたが、現在は状況が大きく変わっています。大手ファームを中心に、労務管理は厳格化されており、PCのログ監視や22時以降の残業禁止などを徹底している企業も多いです。

しかし、クライアントへの納品前やトラブル対応時には、集中的なハードワークが必要になることも事実です。また、勤務時間外であっても、新しい技術や業界動向をキャッチアップするための「自己研鑽」は息をするように求められます。「定時で帰って家では一切仕事のことを考えたくない」というタイプの方には、厳しい環境かもしれません。

2 Up or Out(昇進するか、去るか)の現状

外資系戦略ファームほど露骨な「Up or Out」は、総合系ファームや製造業コンサル領域では薄れています。しかし、期待されたパフォーマンスが出せない場合、アサインされるプロジェクトがなくなり(社内失業)、居心地が悪くなって退職を余儀なくされるリスクはゼロではありません。

特にエンジニア出身者が苦労するのは、「資料作成(PowerPoint)のスピード」と「抽象的な議論への対応」です。入社後半年〜1年は、これらの「コンサル作法」に慣れるための修行期間と割り切り、泥臭く学ぶ姿勢が必要です。

3 キャリアの出口戦略(ポストコンサル)

万が一、コンサルタントの仕事が合わなかったとしても、悲観する必要はありません。むしろ、「元コンサルのエンジニア」という経歴は、転職市場で極めて高い価値を持ちます。

主なネクストキャリア(出口):

  1. 事業会社へのハイクラス転職:
  • 大手メーカーの経営企画、DX推進室長、生産技術部長など。コンサル時代に培った経営視点と、元々の技術知識を併せ持つ人材として、年収1,000万〜1,500万円クラスで迎えられます。
  1. Tech系スタートアップのCxO:
  • COO(最高執行責任者)やCTO(最高技術責任者)として、製造業向けSaaS企業などに参画する道です。
  1. フリーランスコンサルタント:
  • 特定の領域(例:SAP導入、工場IoT化)で実績を作れば、独立して月単価200万円以上稼ぐことも夢ではありません。

つまり、コンサルティング業界への挑戦は、キャリアのダウンサイドリスク(失敗した時の損失)が極めて限定的であり、アップサイド(成功時のリターン)が非常に大きい、「分の良い賭け」なのです。


結論 – 今こそ「技術」×「コンサル」の掛け合わせを

日本の製造業は今、大きな転換点にあります。

労働人口の減少、熟練技術者の引退、デジタル敗戦への危機感。これらの課題に対し、多くの企業が外部の知見を求めています。

しかし、ITの知識しか持たないコンサルタントでは、現場の泥臭い課題を解決することはできません。一方で、現場の知識しか持たないエンジニアでは、経営レベルの変革を起こすことは困難です。

今、市場で最も求められているのは、「現場の血が通った戦略」を描ける人材です。

生産技術や設計開発のエンジニアとして汗を流してきた皆様こそが、その役割を担う適任者です。

年収を倍にする方法は、今の会社で残業を増やすことでも、出世競争に勝ち抜くことでもありません。「自分がいる場所(業界)」を変え、自分の経験に「高値」がつく市場に身を置くことです。

最後のアクションプラン:

  1. マインドセットを変える: 自分を「コスト」ではなく「プロフィットを生む商品」と捉え直す。
  2. 情報を集める: 転職エージェントに接触し、自分の市場価値を客観的に診断してもらう。
  3. 一歩を踏み出す: まずは職務経歴書を書き始めてみる。

技術への愛着を捨てる必要はありません。むしろ、その技術をより高く評価し、より大きな舞台で活かすために、コンサルティングという職種を選ぶのです。あなたの市場価値は、あなたが思っている以上に高い可能性があります。

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●監修者

bloom株式会社 代表取締役 林 栄吾

慶應義塾大学を卒業後、株式会社ベイカレント・コンサルティングに入社。 事業戦略の策定・実行支援を中心としたコンサルティング業務に従事。

同社ではアカウントセールスマネージャーとして新規顧客開拓、メンバー育成を担う傍ら、採用責任者・人事責任者を歴任し、戦略コンサルティングと人事・採用の両面で豊富な実績を持つ。

独立後はbloom株式会社を設立。代表取締役として、コンサルティングと人事で培った知見を基に、不動産業および人材紹介業を統括している。